【武庫川女子大学】生活美学研究所の秋季シンポジウム「人と音・音楽-日本の癒しにおける原点」を開催しました。

生活美学研究所の秋季シンポジウムのパネリスト

【武庫川女子大学WEBサイトより転載】

 
生活美学研究所では、第29回秋季シンポジウムを12月8日に開催し、多数の方にご来場いただきました。「人と音・音楽-日本の癒しにおける原点」をテーマに、精神医学・音楽療法史、そして臨床心理学の各領域から3人の講師による講演とパネルディスカッションを行いました。
 

精神科医・音楽療法士の牧野英一郎氏から、「臨床の場からみた日本の感性に基づく音・音楽」をテーマに、阪神淡路大震災など各被災地や医療現場でのご実践から、日本の感性に馴染む音楽と癒しを学びました。


また光平有希氏からは「日本における音楽療法の歴史的展開」をテーマに、江戸期から息づく音楽療法の理論をはじめ、現存する最古の精神病院「松沢病院(旧巣鴨病院)」で、明治期からすでに音楽療法が取り入れられていたことが報告されました。当時人気のあった「さくら音頭」を替え歌にした「松沢音頭」をご紹介くださり、本学音楽学部3年の岡部祐希さんが、その歌と津軽三味線の演奏を披露し、牧野先生のバイオリンと会場からの手拍子の響きが甲子園会館に華やぎを添えました。


また、臨床心理士である森岡正芳氏は、「人と人・人と音の間にあるもの―日本の精神性を“間”から考える」として、間(ま)をキーワードとした関係性について語り、シンポジウム後半のパネルディスカッションでは、会場からの質問に基づく鼎談によって、さらに内容を深められるようなディスカッションが繰り広げられました。(コーディネーター:生活美学研究所員 松本佳久子准教授)

 

 (2019年12月23日)
 

講演の様子
「松沢音頭」を紹介
歌「松沢音頭」と津軽三味線の演奏
る森岡正芳氏(臨床心理士)の講演
シンポジウム「人と音・音楽-日本の癒しにおける原点」

更新日:2019年12月24日