甲南大学 学生インタビュー

インタビューを受ける甲南大学の男女二人の学生が写った写真。

酒造メーカーと協働で化粧品開発に挑戦!
「課題解決」へのアプローチ法を学ぶ

キャンパスは西宮北口駅近くのスタイリッシュな建物内にあり、マーケティングやビジネス戦略、プレゼン手法などを中心に学ぶ甲南大学マネジメント創造学部のマネジメントコース。高永才准教授のゼミでは今年1年をかけて、地元酒造メーカーと産学連携での、「日本酒を使った化粧品」の商品開発にチャレンジしています。開発段階では、酒造メーカーの担当者やプロダクトデザイナーなど「プロフェッショナル」を前にしたプレゼン機会などもあったのだとか。授業を通して得たもの、やりがいなどを2人の学生に聞いてみました。

インタビューを受ける甲南大学の学生(女性)の写真。

甲南大学 マネジメント創造学部
マネジメント創造学科
マネジメントコース 2年生
入井 玲亜さん

インタビューを受ける甲南大学の学生(男性)が写った写真。

甲南大学 マネジメント創造学部
マネジメント創造学科
マネジメントコース 3年生
金岡 信宏さん

地元企業と共同で商品イノベーションにトライ。

授業で化粧品のパッケージ開発をしているところ

―甲南大学マネジメント創造学部では、普段どのようなことを学んでいますか。

金岡さん:学部自体の歴史はまだ9年ほどで、大学内でももっとも新しい学部になります。学部の目的は「グローバル社会において、なくてはならない人材を育てる」もので、マネジメントコース・特別留学コースの2コースがあります。

入井さん:そのうち、私たちが所属しているのがマネジメントコース。このコースでは経済やビジネスの基礎が学べるんですよ。英語にも非常に力が入れられていて、2・3回生の中には留学やインターンシップで海外経験を積むという学生も増えています。授業では今回のようなプロジェクト型のものもとっても多く、先生やほかの生徒の前でプレゼンテーションをするような機会もいっぱいありますね。

―そんな中でお二人は今年、実習の中で酒造メーカーとのタイアップによる商品開発を経験されているそうですね。

「イノベーション・マネジメントの理論と実勢」の授業で用いられた化粧品を写した写真。机の上には二本のボトルが並んでいる。

金岡さん:「イノベーション・マネジメントの理論と実践」という実習授業の中で、前期、後期を通して大手酒造メーカーが発売している化粧品の商品リニューアルに関わりました。これは日本酒を使った化粧品なのですが、より幅広い世代に愛用されるように、成分やパッケージデザインを変えられたいということで、中身とパッケージについていろいろとアイデアを出させて頂きました。

講義の様子を写した写真。女性の大学生が3人並んで講義を受けており、手元には講義資料や化粧水が置かれている。

入井さん:前期の授業は主にリサーチに費やしました。近くのアクタ西宮などに足を運び、道行く市民の方々に「どういう化粧品を使っていますか」などのアンケートを取ったり…。さらにリサーチ専門の企業にもアンケートを依頼してサンプル数を増やし、まずはユーザーのニーズをしっかり捉えることからプロジェクトはスタートしました。

金岡さん:僕は後期からの参加だったのですが、前期に集めたリサーチを元にグループワークなどを繰り返し、化粧品の使用感などについて意見をまとめたり、グループごとに商品パッケージのデザインを発案したりしました。

より実践的なビジネススキルが身に付いた

講義の様子を写した写真。学生の一人が前に立ち、座っている学生に向かってプレゼンをしている様子。

―例えば商品パッケージを考える際、どのようなアプローチをされたのでしょう。

金岡さん:僕たちのグループはとにかく見た目を重視。売り場でのインパクトを大きくするため、酒樽をイメージしたデザインを考えました。ただ話を進めていくうちに、メーカーさんの方からコスト面での課題を指摘されて…。他の実習授業の場合は、コストなどはあまり考慮せずに進めることも多いのですが、コスト面から実現可能性を検討するというアプローチは非常に新鮮でしたね。

こういった実践的なビジネス経験を積めたのも、企業の方と直接コミュニケーションができる今回の授業ならではだと思いました。でも残念ながら酒樽デザインはボツに(笑)。最終的には入井さんのグループのものに決まりそうです。

ノートパソコンに向かう学生を写した写真。机の上に置かれたパソコンの液晶画面には資料が映し出されている。

入井さん:私たちのグループがコンセプトにしたのは、自分と同じような若い世代が、思わず手に取ってしまうようなパッケージにするということです。メーカーの方も、若い世代への訴求というものを大きな課題にされていたようでした。10代~30代の女性が、どんなパッケージなら「日本酒を使った化粧品」を試したいなと思うのか。いろいろと試行錯誤を重ねて、最後はパッケージにポップなイラストを使うという提案をすることにしました。

―それぞれのアイデアは、どのような形でメーカーさんに説明されたのでしょう。

入井さん:各グループがデザイン案を元にした資料を持ち寄り、授業にメーカー担当者やプロのパッケージデザイナーさんたちをお呼びして、プレゼンテーションをしたんです。やはりそれぞれの分野のプロフェッショナルな方たちということで、ホントに緊張しましたね。でもそこで心がけたのは、とにかくリサーチしたデータを大切にするということ。私たち自身が集めたデータから理論を組み立て、どんな指摘が来ても理由を説明できるように、入念に準備を重ねたことを覚えています。

―この授業を通して得られたことは何でしょう。

金岡さん:ほかの授業でもプレゼンテーションをする機会が多いのですが、やはり一番の違いは学生や先生だけでなく、企業の方やデザイナーさんなど、外部の方が見てくれているということでしょうか。今回は僕たちを学生としてではなく、ビジネスパートナーとして考えてくれていたのも本当にうれしかったですね。僕自身、「ビジネスを通して企業が抱える問題を解決する」ということに強い興味を持っているので、将来的には流通業界や派遣業界への就職を希望しています。だからこそ、今回のプロジェクトは自分にとって非常に大きな経験になったと感じています。

入井さん:私がこの授業でもっとも身に付いたと思うのは、やはりプレゼンテーションの力です。これまではプレゼンの機会があっても、どこか感覚的に話してしまっている部分がありました。でも今回、私たちが考えたデザインを採用していただいたことで、やはりデータ、根拠が大切なんだなと改めて確信することができましたね。また先日、他の授業で先生方の前でプレゼンをする機会があったのですが、その時もまったく緊張せずに、考えたことをしっかり伝えることができました。考えた内容を自信をもって、しっかりと説明できること。この力は社会人になってからも絶対に必要になると思うので今後もどんどん磨いていきたいと思います。

西宮市での学生生活ってどう?

インタビューに応じてくれた大学生の男女二人が写った写真。写真の向かって左手側に吹き抜けがあり、1階にあるカフェが写っている。

入井さん:大学の目の前には阪急西宮ガーデンズがありますし三宮にも梅田にもアクセスしやすいのがいいですね。休日を充実させやすいですよ!

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(所管:西宮市地域学習推進課)

​​​​​​​西宮市北口町1-2-602 アクタ西宮東館6階
西宮市大学交流センター
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更新日:2018年02月28日