【兵庫医科大学】脊椎動物の半規管の進化に関する研究成果が英・科学専門誌「Nature」に掲載

~生物学 菅原講師らによる共同研究~

【兵庫医科大学WEBサイトより転載】

 

-脊椎動物の共通祖先の内耳は、思いのほか複雑だった-

 

-脊椎動物の共通祖先の内耳は、思いのほか複雑だった-

 

兵庫医科大学(兵庫県西宮市、学長・野口 光一)生物学の菅原 文昭講師は、理化学研究所 生命機能科学研究センター、東京大学と共同研究を行い、その成果が2018年12月5日(GMT)、英・科学専門誌「Nature」オンライン版に掲載されました。

本研究では、顎(あご)を持たない脊椎動物であるヌタウナギとヤツメウナギの内耳の発生を解析し、単一の半規管(*)から段階的に複雑に進化したと考えられてきた三つの半規管の構成要素の大部分が、すでに5億年以上前の共通祖先において獲得されていたことを明らかにしました。

本研究成果は、ヒトの聴覚・平衡感覚を担う内耳の進化について理解を深めるとともに、感覚器の発生生物学研究にも貢献すると期待できます。

*半規管
脊椎動物の内耳に存在する平衡感覚器の一部。現生の顎を持つ脊椎動物では前半規管、後半規管、水平半規管の三つがある。この三つの半規管を合わせて三半規管と呼ぶ。

※詳細については、理化学研究所 ニュースリリースHP をご覧ください。

 

 

研究者からひと言
兵庫医科大学 生物学 講師 菅原 文昭

兵庫医科大学 生物学

講師 菅原 文昭

 

 

疾病の理解と治療だけではなく、人間のからだの成り立ちを理解することも、医学の重要な役割のひとつです。今回の研究では、人間が持つ三半規管の進化の過程を探るため、われわれと最古に分岐した脊椎動物ヌタウナギとヤツメウナギの半規管の発生を解析しました。
その結果、脊椎動物の共通祖先は、これまで考えられていたような単純な半規管ではなく、三半規管につながるいくつかの形質をすでに獲得していたことが判明しました。これは、教科書の内容を書き換える重要な発見です。
私は本研究の立案、計画に最初から関わり、実験では主に遺伝子発現解析を担当しました。担当した部分の研究遂行には、私が代表者を務める科研費に加え、兵庫医科大学 教員研究費助成の支援をいただきました。この場をお借りして深く感謝申し上げます。

 

論文情報

■掲載誌
「Nature」 5th, December 2018 オンライン版

■論文タイトル
Inner ear development in cyclostomes and evolution of the vertebrate semicircular canals

■著者
Shinnosuke Higuchi, Fumiaki Sugahara, Juan Pascual-Anaya, Wataru Takagi, Yasuhiro Oisi and Shigeru Kuratani

掲載日:2018 年12 月5 日(GMT)(日本時間 6日)

 

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更新日:2018年12月07日